自宅の駐車場を貸すと税金はどのように掛かる?

 

副業として自宅の駐車場を貸して収入を得ようと考えた場合、税金や確定申告についても理解した上で始めるのがおすすめです。

しかし、駐車場経営に関する税金や確定申告については、情報が少なく分かりにくいため、なかなか把握できていないのではないでしょうか。

ここでは自宅の駐車場を貸す予定の方、もしくは既に今年から貸している方へ向けて、自宅の駐車場を貸した場合の税金や確定申告についてお伝えします。

また、確定申告の方法やポイントについてもご紹介するので、参考にしてみてください。

自宅の駐車場を貸すとどのように税金が掛かるのか?

まずは、自宅の駐車場を貸して収入を得た場合、どのように税金が掛かるのか所得税など整理していきます。

課税される税金は主に4種類

税金というと所得税をイメージしますが、自宅の駐車場を貸して収入を得ている場合は、所得税の他にも以下のような税金が課税されます。

  • 所得税(無償で貸している場合は含まれない)
  • 消費税(免税事業者や一部ケースは除く)
  • 固定資産税
  • 都市計画税(市街化区域内の場合)

所得税は収入に掛かる税金

所得税とは、あらゆる利益に掛かる税金です。

また、少々ややこしい部分ですが、自宅の駐車場を貸した場合の利益については、個人の場合は所得税に該当し、法人として運用する場合は法人税に該当します。

そして個人の場合は、以下の3種類のうちどれかに区分されることが多いです。

  • 雑所得:主に規模や利益の小さな場合など、一般的に自宅の駐車場を貸す場合はこちらに該当しやすい
  • 事業所得:自宅の駐車場といっても、何10台も停められるような規模の大きな運営の場合など(自宅の駐車場には該当しにくい)
  • 不動産所得月極駐車場として運用している際、空いたスペースを駐車場シェアリングとして利用するなど

自宅の駐車場は多くても2台~3台程のスペースで、街で見かける数10台も停められるケースは少ないでしょう。

ですので、1台や2台停められるスペースのある自宅の駐車場を貸す場合は、雑所得として考えるのが一般的です。しかし、初めて確定申告を行う場合は、最寄りの税務署へ聞いてみるのがおすすめ。

雑所得の計算方法

駐車場経営における雑所得の計算は、以下の通りです。

  1. 駐車料収入ー経費(手数料など)=雑所得
  2. 雑所得×所得税率ー所得控除=所得税

所得税率と所得控除は、収入に応じて増減します。つまり、収入が増えるほど税率や控除額も上がっていく仕組みです。これを累進課税制度と呼びます。

なお、次の項目で紹介する事業所得も、下記の表を用いて所得税を求めます。

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 33% 1,536,000円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 40% 2,796,000円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 45% 4,796,000円

出典:国税庁ホームページ(No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁 (nta.go.jp)

事業所得

駐車場経営における事業所得の計算は、以下の通りです。

雑所得と異なり青色申告特別控除を活用できるため、節税という点でもメリットがあります。

  1. 駐車場シェアリングの売り上げー手数料や必要経費+青色申告特別控除=課税される所得
  2. 事業所得×所得税率ー所得控除=所得税

所得税率は、前述(雑所得)で紹介している税率表と共通です。

消費税はサービスの提供時に掛かる税金

消費税とは私達が購入している商品やサービスに掛かっている税金でもあり、運用状況によっては自宅の駐車場を貸す場合に掛かります。

ただし、前提条件として年間の売上高が1000万円以下であれば、免税(必要ないということ)となるので帳簿付け・確定申告時に含める機会は少ないでしょう。

更に後述の税区分の項目で、免税ではない場合の課税区分をご紹介します。

固定資産税は土地や建物に掛かる税金

固定資産税とは、土地や建物を所有している際に掛かる税金で自宅の駐車場を貸すということは、「自宅の駐車場=土地を所有している=課税」になります。

しかし、ここで注目したいのは特例措置です。

住宅用地の一部である自宅の駐車場は、特例を受けられる可能性があるので税を抑えやすいメリットもあります。

ただ、自宅といっても住宅とは別の場所で月極駐車場を運用している場合は、対象外となるため、特例と比較して約6倍程度固定資産税に差が出ます。

都市計画税は市街化区域内に土地や建物があると掛かる税金

都市計画税も土地や建物を所有している際に掛かる税金です。

具体的には、市街化区域(都市計画法と呼ばれる法律で定められた、優先的に街づくりを行う地域のこと)に土地や建物を所有している場合に課税されます。

計算方法は、固定資産税評価額(市町村が決めた金額、売買金額とは異なる)×制限税率0.3%(0.3%を超えてはいけない。0.1や0.2%の場合もある)と比較的シンプル。

税区分は自宅の駐車場を貸す目的や使用方法で変わる

自宅の駐車場を貸すパターンの駐車場経営で悩むポイントといえば、各設備状況と税区分の取り決めです。

そこで、ここでは自宅の駐車場を貸す目的と、設備状況から税区分について解説していきます。

自宅の駐車場を舗装や設備を導入せず貸す場合

自宅の駐車場を舗装・コインパーキングのような設備を導入しない場合は、消費税は掛かりません。(売上高1000万円以下の場合も同様)

しかし、未舗装であっても駐車場シェアリングや月極駐車場として、土地を貸し付けている場合は利益が発生するので所得税は課税されます。

※固定資産税や都市計画税について、舗装は関係ありません。

自宅の駐車場を舗装して貸す場合

自宅の駐車場を利用してもらいやすいように舗装(タイヤロックや砂利、アスファルト舗装など)した場合は、消費税を課税されることもあります。

しかし、自宅の駐車場を貸す場合は、一般的な駐車場経営と異なり事業規模が極めて小さいので線引きも難しく、税務署にて確認を取るのがおすすめです。

貸し付けの契約期間によって税区分は変わる?

土地の貸付(月極駐車場)が、1ヶ月未満の場合は消費税課税となり、反対に1ヶ月以上の場合は消費税非課税になるのが一般的です。

参考情報:国税庁HP内、地代、家賃や権利金、敷金など

No.6225 地代、家賃や権利金、敷金など|国税庁

自宅の駐車場貸しで得た収入の仕訳

所得税を求めるためには、日々の売り上げや経費を帳簿付けしておく必要があります。

一般的な仕訳方法は、以下の通りです。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
普通預金 100,000 売掛金 100,000

この場合、売掛金=売上、普通預金=銀行振り込みで売上金を受け取ったという意味になります。

駐車場シェアリングなどは、手数料が差し引かれます。その場合は、借方金額に手数料を追加します。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
普通預金 99,000 売掛金 100,000
支払手数料 1,000    

なお、借方金額と貸方金額は、常に同額でなければいけません。

副業を継続するために重要な仕訳の一般的な方法については、以下の記事で説明しています。

※2021年8月29日鋭意作成中。大変申し訳ございません。(2021年9月完成予定)

自宅の駐車場を貸して発生した収支の計算は帳簿付けで正確に記録しておく

自宅の駐車場を貸すといっても、舗装など経費や利益を日々記録することは大切です。

しかし、メモ帳に記録するなど雑な帳簿付けでは、申告時に必要な金額・項目を記載できません。

また、経理関係の基本ですが、副業・事業を立ち上げる前に準備を完了させておきます。(会計ソフトのセットアップ・契約完了、税理士選びを完了させておくなど。)

以下のいずれかの方法で、確定申告の準備を行いましょう。

  • 手書きで帳簿付けを行う(ホームセンターなどで現金出納帳など必要書類が売っている)
  • 会計ソフトで補助機能を用いて帳簿付けから確定申告書類の作成まで行う
  • 税理士に依頼、確定申告の代理申告やアドバイスのサービスもある

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駐車場シェアリングで得られる収入とは?

続いて駐車場経営が初めての方にもおすすめ、駐車場シェアリングで得られる収入を事業規模から目安金額をご紹介していきます。

どの程度副収入を得たいか、具体的に決まっている場合は特に参考にしてみてください。

また、駐車場シェアリングを始めたい方に向けて、以下の記事にて詳しくメリット・デメリットをご紹介しています。

【自宅の駐車場を貸す方法とは?今すぐ始められる!】

自宅の駐車場を貸す場合は月1万円から5万円程度

一般的に自宅の駐車場で駐車させられるスペースは、1台、多くても3台ですので1ヶ月に1万円~5万円程度が現実的に達成できる金額でしょう。

月1万円の場合は年間所得20万円を下回るので、所得税の確定申告不要なケースが多いといえます。

ただし、住民税の申告に関しては、所得控除のようなルールがありません。そのため、収入の規模に関わらず確定申告、所得税・住民税の納付に向けた準備を行うのが大切です。

駐車スペースが多い場合は10万円以上の収入も見込める

たとえば、駐車場の敷地面積が大きい・自宅以外に土地を取得している場合は10台以上の駐車スペースも見込めます。

そうした状況で駐車場経営を始める場合は、月10万円以上の副収入も期待できます。

※スペースが広くとも、舗装をしたり近くの駐車場料金を調べたりなど、お客さんを呼び込むための努力・工夫をした上での月10万円以上という計算です。

自宅の駐車場を貸して一定の所得があれば確定申告の必要がある

自宅の駐車場を貸す副業を始める場合は、駐車場経営の1つとして考えます。

そして利益があれば確定申告も必要と捉えておきましょう。

また、税区分については所得税と固定資産税、場合によっては消費税と都市計画税も掛かります。

自宅の駐車場を貸すことで得られる収入は、毎月約1~5万円程も目指せるので副業としてはメリットのある事業といえます。

しかし納税も義務ですので、確定申告についても忘れずに準備しておきましょう。

 

 

 

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